おすすめの本

「摘み菜がごちそう」 平谷けいこ著 山と渓谷社 1800円(税別)
友人の中でもとりわけパワフルウーマンの平谷けいこ氏が出版した本です。

漢方薬と民間薬をごっちゃにして理解している人がいますが、漢方薬は千年以上前に中国より伝わった医術で、民間薬は日本人が伝統的に使い続けてきた生薬を指します。漢方は体系化されているので参考書も多く、医学分野の学校ではカリキュラムに組み込まれており、またあちこちのカルチャーセンターなどで解りやすく解説してくれる講座もあります。ところが民間薬は、今まで主に口伝えによる伝承でしたので参考書も少なく、同じ植物でも、地方によって人によって呼び名や使い方が違っているものもあり、混沌とした状態です。同時に最近は核家族化が進み、おじいちゃんおばあちゃんから次の世代への伝承もなくなってきています。あらゆる医療の中で民間薬こそが、日本の国土で生活する日本人の体質にかなった治療薬であるはずなのに、わたしたちの大切な財産が今まさに風前の灯です。こんな中で現れた本書は救世主のような存在です。この本はそんな日本人の誇れる財産である民間薬を摘み菜と称して、食いしん坊たちの五感をくすぐりつつ、次世代に伝えるための手段となっているようです。とてもきれいな写真が単なる植物写真としてではなく、自然の中の一部として捉えられ、随所に配置されているのも嬉しいです。自然のエネルギーを身体に取り込むための料理法の解説付きなのもありがたいです。日本の美しい自然を、民族の財産を次世代に伝えるべく「摘み菜がごちそう」がんばれ!                       
                                          
織田真智子

摘み菜を伝える会

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