健康について
ブロッコリーのスプラウト
今話題の食材"スプラウト”って本当に健康にいいの?

スプラウトとは、貝割れ大根やもやしのような双葉が開き始めた新芽のことで、最近はいろんな種類が出回っています。発芽玄米、そばの芽、豆苗(とうみょう・・・・・えんどう豆の若芽)、アルファルファなどいろいろありますが、中でも今注目のブロッコリーのスプラウトについて、一緒に考えてみましょう。


スプラウトが一躍脚光を浴びるようになったのは、1997年にジョンズ・ポプキンス医科大学のポール・タラレー教授が、「ブロッコリーのスプラウトにがん予防効果がある」と報告したことからです。もともとブロッコリーそのものにもがん予防の効果があることは知られていましたが、若芽のほうがはるかに強力だというのです。植物は発芽するときに、それまでに蓄えたエネルギーを一気にうまく活用する機構を備えており、栄養的にもこの時期のものが優れていることがわかっています。
                      
がんを抑制する効果があるのは、ブロッコリーの中のスルフォラファンという物質です。どういう働きをするのかというと、ヒトの肝臓内にある解毒酵素の働きを活性化し、発癌物質や有害物質を体外に排泄する機能を高めるのです。そしてありがたいことにこの作用は持続性があって、なんと3日以上も続くそうです。がんになる危険率を半分に減らすためには、毎週スプラウトを25g以上2・3回に分けて食べると良いということです。(スルフォラファンの含有が一番高くなるのは発芽して3日目のものです。家庭で栽培している人はこのときを狙って食べて下さい。)


価格はいくらくらいかと言いますと、本日近くのスーパーで買い求めてきた値段を比較してみました。(表1)ブロッコリーは軸の皮の部分を除きほとんど食べられますが、スプラウトや貝割れ大根は、根とスポンジ部分を除くと半分以下の重さになってしまいます。ブロッコリーは1食当たり50gくらい食べられますが、スプラウトと貝割れ大根はせいぜい10gくらいです。100gあたりの価格もブロッコリーが一番安くなっています。

     (表1)大阪府八尾市の市場価格   2003年 4月
店頭価格 可食部 100gあたりの価格
ブロッコリー
(1株)
300g/158円 250g 63円
ブロッコリー
スプラウト
(1パック)
65g/98円 29g 338円
貝割れ大根
(1パック)
90g/72円 47g 154円


栄養価を見てみますと(表2)ブロッコリーに比べスプラウトでビタミンA・E共に高くなっていますが、一食あたり食べる量で計算すると、ほぼ同じくらいになります。

     (表2)ブロッコリーとスプラウトの栄養価の比較
100gあたり 一食あたりブロッコリー50g、
スプラウト10gとして
カロテン ビタミンA ビタミンE カロテン ビタミンA ビタミンE
ブロッコリー 630μg 350IU 1,6mg 315 175 0,8
ブロッコリー
スプラウト
2720μg 1510IU 3,7mg 272 151 0,4


スプラウトの調理方法は?
@生で食べる・・・・・サラダ・生春巻きの具、どんぶりなどの天盛り。
A加熱して食べる・・・・・スープ、味噌汁、ラーメンなどの浮かしにするほか、刻んで玉子焼き、オムレツなどの卵に混ぜて焼いても良い。
少し癖のある味と香りがあるため、慣れない人は加熱すると食べやすくなります。ただし、スルフォラファンは熱に強いのですが、水分とともに流出しやすいので、過熱して調理するときは汁ごと食べる料理にしたほうが無駄がなくてよいでしょう。


がんを予防する働きのある食品中の物質にはいろいろなものがあります。たとえばビタミンCやEは体内の活性酸素を壊すことによってがん予防の作用を発揮します。又同様の機構でお茶の中のカテキンや植物系の色素類にもがん抑制の効果のあることがわかっています。その他、きのこ類にも免疫力を強化してがんを抑える効果があります。

 "癌”と聞くと誰しも不安で、予防できるものがあれば何でも飛びつきたい気持ちは解りますが、スプラウトを毎日100g食べたとしても癌にならないとはいえません。なぜなら、スルフォラファンの力で肝臓の解毒作用は強化できたとしても、それ以上のストレスがあったり、食生活のアンバランスから免疫力が極端に低下してしまったとしたら、やはり発ガンの可能性は出てきます。

 今回お話してきた「スルフォラファン」もスプラウトだけに含まれているのではなく、キャベツ、菜の花、大根などにも含まれています。「スルフォラファン」だけにこだわらず、きのこ類やビタミンC・Eを多く含む食品などにも一緒に組み合わせて食べることによって、多方向から癌を寄せ付けない体づくりをしましょう。

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