菜の花

春になると通勤途上の大和川の土手に黄色い花がいっせいに咲き、それは見事な黄色いじゅうたんを敷き詰めたようになり、目にも春爛漫を告げてくれます。この黄色い花は菜の花だと思っていたのですが、実は西洋からし菜そうです。日本中いたるところで外来種の植物がはびこり、在来種がめっきり少なくなりました。しかし、花の部分が食べられるのは、菜の花に限った事ではなく、西洋からし菜でも大丈夫。アブラナ科の植物であれば何でも美味しく食べれます。白菜や水菜を畑に植え、取残したまま春が来るととうがたってきて花が咲きます。この花も菜の花と同じように食べられます。寒い時に葉をいただいて、春になると花を食べ二度楽しめるのです。

青果市場で売られている菜の花は、アブラナの若いつぼみと茎葉を摘み取ったもので、農業関係では「菜の花」ではなく「菜花」(なばな)と呼んでいます。菜種油を採るために紀元前から世界中で広く栽培されていましたが、菜花が食べられるようになったのは明治時代のことです。産地の人が食べてみて、以外にいける!ということで食用になったそうです。最近は12月ころから出回っていますが、本当の旬は3月です。

ほかの野菜に比べ、苦味があるのが特徴で寒い冬の間活動が停止していた胃の働きをこの苦味で刺激し、春の活動期に合わせて活性化してくれます。菜の花は見かけによらずかたくて灰汁が強いので、生のままで使うことはできません。

サラダなどに入れる時も軽く塩茹でしてから調理してください。熱を加えることによって、ビタミン類が壊れたり、水溶性の成分が溶け出したりしますが、菜の花にはそれに負けないだけの栄養が含まれています。

栄養としては、ビタミンA,B,Cの含有量が高く、ほうれん草以上です。また、鉄分、カルシウムなどのミネラル成分がバランスよく含まれているため、粘膜の強化、風邪や感染症の予防、便秘解消など、さまざまな効果が期待できます。消炎・抗菌作用の強い菊花は、菜の花の効用を強化してくれますので、食べあわせとして適しています。