ジュウヤク(重薬・十薬)

梅雨時、うっとおしい季節ですが、ふと目を裏庭の植え込みの足元にやると、ジュウヤクの真っ白な花が咲き誇っています。
この白い花弁のように見えるのは花びらではなく、実はがくなのです。昨年はひょろひょろっとして元気がなかったのですが、今年は天候が合ったせいか勢いよく繁っています。じめじめしたところにはびこり臭いがきついためかあまり好まれない植物ですが、昔からどこの家庭でもさまざまな薬効を期待して使っていました。
私の家でもわざわざ玄関の植え込みの下で育てています。それと言うのも、このジュウヤクが、虫刺されのかゆみ止めに実によく効くからです。

市販のかゆみ止めの軟膏なんかよりよっぽど効果大です。家の中に蚊が跳び始める今頃の時期には、ジュウヤクなしではいられません。使い方の秘伝をお教えいたしますと、先ず新鮮な生葉を2~3枚摘んできまして、アルミホイルで包んでオーブントースターで、5分くらい焼きます。取り出してホイルを開くとやわらかくなってぬるっとした感触のものになります。これを虫に刺された処に広げ、バンソコウなどで止めておきます。貼っている間はうそのようにかゆみは止まりますが、ジュウヤクの水分がとんでしまうとまた痒くなります。貼りかえを2・3回繰り返すうちに治ってしまいます。また、いろんなものにかぶれた時、蕁麻疹、便秘、胎毒などには煎じた汁を飲むとよく効きます。

日本三大薬草に、ジュウヤク、ヨモギ、オオバコがあげられますが、いずれも生命力の強さでは右に出るものがありません。畑に生えてくる蓬を抜いて、他の雑草と一緒に積んでおくと、一雨来ると蓬だけは再び立ち上がってきます。近所の農家の人曰く、蓬だけは抜いたら焼いてしまわないとまたすぐはびこってくるそうです。ジュウヤクも同じく雑草として抜いても抜いても、根は地下を縦横無尽に這っているものですから、こちらを抜いてもあちらで芽を吹き、あちらで抜いてもまた別のところで繁殖するといった具合です。こんなに旺盛な生命力ですから、私たちの体にもエネルギーを与えてくれるのでしょう。

夏場はジュウヤクと焙じはと麦茶を常飲しています。噴出すような汗が出る今頃の季節にはこのお茶に塩を加えて、ペットボトルなどに入れて持ち歩き水分補給すると夏バテ知らずです。